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建久七年(1196)八月一日
北条時政阿蘇大宮司職補任<ぶにん>状 刊本10号
建久七年(1196)六月十九日 阿蘇社領家下文(刊本阿蘇神社文書1号阿蘇神社所蔵文書)は、阿蘇三社の中司以下の神官供僧等に下す形で領家(源定房)が、宇治惟次を大宮司職に補任したもの。末尾の政所は領家政所<まんどころ>、袖判<そではん>は定房。本状を踏まえて、同年八月一日北条時政も惟次を大宮司職に補任した。なお、原本は失われたが、写本によると、内乱勃発前の治承四年正月領家定房の政所は、宇治惟泰を阿蘇・健軍両社の大宮司職に補任し社務を執行させているが(写第35)、本状では阿蘇三社が対象とされており、この間に甲佐社の社務も阿蘇大宮司の所管下に入ったことがわかる。(工藤)